2024/11/05 10:30

健康な「りんごの樹」は、お日様を十分にあびると、青々とした葉っぱが生えてきます。そして、それらから良い花芽ができ、おいしい「ふじ」が生まれるように、四季をとおして育むのが、わたしの仕事です。


りんごが全国に広まったのが、明治8年。わが増田町には、それから10年後の明治18年くらいと言われています。140年のりんご作りの歴史。山を背にして、西向きの日当たりのいい環境が、野田りんご園です。

歴史をひもとくと、この地域に婿になってきた藤原利三郎さんとうい方の名前が出てきます。ここに住み始めて、 人々の生活を見ているうちに、人も心も貧乏ではいけない、なんとか豊かにしなければという使命感のもとに、当時は、林やヤブばかりであった山手の斜面を開 墾して、りんごを植え始めることに…。すべてが、そこから。ただ植えたというわけでなく、そこがぴったりの場所だという勘を信じてのりんご作りの始まり。  ここが秋田県りんごの発祥の地であります。

私は、そういう人々の子孫として、切ったり、足したり、必要に応じて治療したりと、りんごの樹とともに生きてきたわけです。そんな思いと、受け継いだ環境と技術から生まれた「ふじ」を、産地から直送します。